AGA治療薬ごとの費用比較と特徴

AGA治療に用いられる主な治療薬には、それぞれ費用や特徴に違いがあります。自分に合った治療法を選択するためにも、これらの違いを理解しておくことが重要です。まず、内服薬の代表格であるフィナステリド(商品名:プロペシアなど)は、AGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制する5αリダクターゼⅡ型阻害薬です。費用相場は、1ヶ月あたり6,000円から10,000円程度です。ジェネリック医薬品も登場しており、その場合は3,000円から7,000円程度と、より費用を抑えることができます。比較的副作用が少ないとされていますが、性機能障害などが報告されています。次に、デュタステリド(商品名:ザガーロなど)は、フィナステリド同様にDHTの生成を抑制しますが、5αリダクターゼのⅠ型とⅡ型の両方を阻害するため、より強力なDHT抑制効果が期待されます。費用相場は、1ヶ月あたり8,000円から12,000円程度です。こちらもジェネリック医薬品があり、5,000円から9,000円程度で処方されることがあります。フィナステリドで効果が不十分だった場合に選択されることもありますが、副作用の発現頻度がフィナステリドよりもやや高いという報告もあります。外用薬として広く用いられているのがミノキシジルです。ミノキシジルは、頭皮に直接塗布することで毛母細胞を活性化させ、血行を促進し、発毛を促す効果があります。市販薬としても入手可能ですが、クリニックで処方されるものは濃度が高い場合があります。費用相場は、濃度や製品によって異なりますが、1ヶ月あたり5,000円から15,000円程度です。副作用としては、頭皮のかゆみや発疹などが報告されています。これらの治療薬は、単独で使用されることもあれば、医師の判断により併用されることもあります。例えば、内服薬でAGAの進行を抑制しつつ、外用薬で発毛を促すといった組み合わせです。併用する場合は、それぞれの薬剤費がかかるため、トータルの費用も考慮する必要があります。どの薬剤を選択するかは、AGAの進行度、患者さんの希望、体質、副作用のリスク、そして費用などを総合的に考慮し、医師が判断します。必ず専門医の診断と処方のもとで、正しく使用するようにしましょう。