AGA治療の現場において私たちは患者様から「最初から専門クリニックに行くべきかまずは近くの皮膚科に行くべきか」という質問をよく受けます。結論から申し上げますといきなり高額な契約をする前にまずは身近な皮膚科で相談することには大きな意義があります。その最大の理由は「医療の安全性」と「診断の正確性」にあります。インターネット上には個人輸入代行サイトなどを通じて安価に治療薬を手に入れる方法が溢れていますがこれらは偽造薬のリスクや健康被害のリスクを伴います。皮膚科で処方される薬は国内の正規ルートで流通している厚生労働省の認可を受けた医薬品であり品質と安全性が保証されています。医師の管理下で正規の薬を使用することは将来の健康を守るための最低限のルールと言えます。また皮膚科医は皮膚のスペシャリストとして頭皮の状態を総合的に評価することができます。AGAの治療薬であるミノキシジル外用薬などは効果が高い反面頭皮にかぶれや炎症を引き起こす副作用のリスクがあります。もともと肌が弱い人やアレルギー体質の人が自己判断で使用すると重篤な接触皮膚炎を起こし逆に抜け毛を増やしてしまうことさえあります。皮膚科であれば事前に頭皮の強さをチェックし万が一トラブルが起きた際にもステロイド外用薬などで迅速に対応することが可能です。さらにAGA治療は効果が出るまでに半年から一年という長い期間を要しますがその間に定期的に医師の診察を受けることでモチベーションを維持しやすくなるという心理的な効果も無視できません。「先生に診てもらっている」という安心感は治療継続の大きな支えとなります。さらに皮膚科で相談すべきもう一つの理由は「治療の引き際」や「ステップアップ」の判断を仰げる点です。内服薬だけで十分な効果が得られる人もいればそれだけでは改善せずより高度な治療が必要な人もいます。皮膚科医は経過を観察しながら「これ以上は薬だけでは難しいかもしれない」という段階で専門クリニックや植毛手術への紹介といった次の選択肢を提示してくれます。最初から高額な治療コースに縛られるのではなくまずはスタンダードな治療から始めて効果を見極め必要に応じて専門的な治療へと段階を踏んでいくアプローチは経済的にも身体的にも理にかなっています。AGA治療は長期戦です。
専門医が教えるAGA治療を皮膚科で相談すべき理由